バーデンでの会合、Europhosphatase2011

朝から忙しく、いまやっと時間がすこしできました。
今回来たところはウイーン郊外、約50キロのバーデンです。スパで有名で町に硫黄のにおいが流れます。それとカジノが有名でなんとそのカジノの三階で今回の会合が開かれています。だれも誘惑を感じてないようです。もちろんわたくしも。約200名の参加者です。同行のSKくんはこんなに集まるんですか、と驚いていました。
会合の名前はEurophosphatase2011でして、2年前のほぼ同時期にたしかオランダでありました。ホスファターゼは脱リン酸化酵素ともいいまして、面白いけれどリン酸化酵素キナーゼに較べると格段に地味です。常連はどこかマニアックで生化学者が多いので、わたくしは嫌いではありません。論争も競争もあるでしょうが、どこか常にフェアーでありたいと思う人たちが多いのです。キナーゼの華やかさに較べて地味なのはなぜか、理由があるでしょう。
脱リン酸化のしくみが非常に多様で、ゲノム中にほぼ1000種類の遺伝子が関わっているのですが、全体が把握しにくい。大まかな分かりやすい分類はありますが、生物機能と結びついて華麗な話は少ない。常にキナーゼとセットであることがつらいのかな。しかい実際には脱リン酸化酵素自体がたくさんの仕事をしているのですが。その反対方向のキナーゼの機能にどうしても目が向いてします。この分野はまだまだ未開拓、たくさんの仕事をせねばならないのでしょう。
ともあれキナーゼと脱リン酸化酵素は多くの場合、キナーゼが拮抗しているので、キナーゼが鉛筆で、ホスファターゼが消しゴムとたとえを言われると、どうも具合がわるい。
別なたとえは、キナーゼが毎月お金を稼いでくるお父さんで、それを色々の用途で使ってきちんと収支決算するのがホスファターゼのお母さんというと締まり屋のお母さんのほうが偉いかななどと思うかもしれません。
こういういい加減なたとえはいい加減にしますが、わたくしが今回来た理由は呼ばれたからでもありますが、ちょっとまなんで起きたいと言うことです。最新のことを学ぶのなら、こういう会にきて数日いれば2年くらいは保ちます。
発表も具合良く、明後日なので、会の様子と参加者の雰囲気を理解してそれにフィットするように最終的に準備するのです。

タイトルとURLをコピーしました