なでしこが優勝した日にあの一瞬の沢選手の運動による同点ゴールについて一時間のレクチャーを受けたいと書いたのですが、まさにその希望がさっきNHKの番組でかなえられました。
そうだったのか、深くうなずける、内容の濃い番組でした。あたりまえなのでしょう、ワールドカップの優勝への道を切り開いたあの一瞬がそんな簡単なはずでありません。
宮間選手の抜群の判断力によって、どこにコーナーキックを打つか、ニアにという作戦は若い司令塔の宮間選手がだしたもので、沢選手はそこに向かって走り込んでいったのでした。本人は何があったのか憶えていない、はっと気がついたらゴールに入っていた、ということなので、ほとんど本能的な反射運動であの球がゴールに突き刺さったのでした。途中米国の選手に球は当たっています。ボールの軌跡と選手一人ひとりの動きは見れば見るほど、あれが運命的なコーナーキックだったことが分かってきます。すごいドラマです。
そこにたどり着く試合の経過と過去へのフラッシュバック、番組はなかなかすぐれていました。総力をあげてつくったとおもわれます。
宮間選手は、PK.戦で日本が勝利したときに他の選手がみな歓喜して抱き合っているときに、ひとり米国のある選手のそばに近寄って何かを言ったようです。何かは分かりませんが、米国ではそのシーンがもっとも感動的な一瞬として報道されたとのことです。
宮間選手、司令塔としての完ぺきな冷静さを持ち、かつひじょうに心あたたかい人でありました。
このエピソードは、子供達の読む教科書にぜひ取り上げてほしいものです。
いつまでも憶えておきたいエピソードです。世界一にの勝者になった日本女性達が、もっていた心の高さというか、すばらしさをずっと記憶しておきたいものです。
これから彼女たちに何が起きるのかわかりませんが、なでしこ選手達が、特別な人たちではないのに、特別な人たちになったことが、日本人ばかりでなく海外のひとびとにもとてもよい影響がでることは間違いありません。
また米国の女子サッカー選手達も日本と同じように恵まれない環境下で精一杯頑張ってきた素晴らしい人たちであったことも分かってきました。これも素晴らしいことです。
2国のあいだでこれほどすばらしい出会いというか、死闘に近い、たたかい、かつてあったのでしょうか。しかもそこから友情がうまれるなんて、おもいだせません。