きょうは天下分け目の、なでしこ対北朝鮮戦です。
ラボにいるので経過しか分かりません。
わたくしは江口克彦氏の言うことをかなり信用しています。松下政経塾の最初からかかわっているようですが、PHPという出版社の一本筋の通った方針はたぶん江口氏の考えが反映しているのではないでしょうか。経営者というよりは学者に近いのだと思います。この方の野田、前原評は相当な辛口ですが、でも非常に正直で、スカッと気分が良くなるような人物評だと思うのです。根底には両氏には温かい気持ちでみているからです。
このかたは政経塾出身者の現在を嘆いています。幸之助氏が生きていたら、どんなにガッカリしただろう、と。それで以下に代表選の前に、江口氏がインタビューに答えた記事のひとつをコピペしました。出典は日刊スポーツです。インタビュー氏もなかなかいいです。ネットで探せば他にも秀逸と個人的に感じる江口氏のインタビュー記事が読めます。ただ、氏はいまは渡辺氏が主宰するみんなの党所属の議員なので、引き算をして読む方も多いでしょうね。わたくしは、引き算をしません。とりあえず、この方は額面通りにこうしゃべられた、首尾一貫しているな、言いにくいことをよくいってるな、こういう感想です。
野田首相はこういう江口氏の評を知っているでしょうね、ですからこの評が外れるように、彼なりに一生懸命頑張っているのだとおもいます。しかし、江口氏のいうとおりになりつつある、という印象もあります。きょうは福島にいかれましたが、福島の人々にどう話しかけたのでしょう。
松下政経塾の師匠バッサリ
野田 前原が首相なんて…
民主党代表選(27日告示、29日投開票)の主要候補、前原誠司前外相(49)と野田佳彦財務相(54)は、ともに松下政経塾出身だ。塾の創設に尽力し、2人に「松下イズム」を叩き込んだ、みんなの党の江口克彦参議員(71)は25日、日刊スポーツの取材に「2人とも国家国民のことを考えていない。教えを忘れている」と指摘。前原氏に至っては落第点を下した。初の政経塾出身総理の可能性もあるが、師匠の胸の内は「大いに不安」と、複雑だ。
出身者初だが
松下幸之助の側近で、政経塾設立に尽力した江口氏は、前原、野田両氏を政経塾で教えた経験を持つ。現在、主要候補に挙がる2人のいずれかが代表選を勝てば、初の政経塾出身首相が誕生する可能性が出てくる。しかし、現在の2人に対する“師匠”の評価は超辛口だった。
1期生の野田氏には江口氏自ら面接し、合格を与えた。「落ち着きがあるし話に筋が通っていた。政治家として期待できると感じ、80点を与えた」と振り返る。しかし現在の姿は「当時と比べると、質が低下している」と指摘、「民主党に入ったことに尽きるが、やらなきゃいけないこともできないし、自分でやらなくなった。特に今は、財務省の操り人形だ」とはなす。
複雑な思いを
塾で叩き込んだ松下幸之助の教えは「まず自分で考え、結論を持つ。多くの人の話を聞き、自分の考えを合わせた上でベストの結論を導き、決断、実行する」だった。財務相としての姿は「自分で考えないままに、結論を出している。政経塾で、学びきっていなかったということだ」と江口氏の目には映っている。
8期生の前原氏の評価はさらに厳しい。「野田に比べると、実力は落ちる。政策も理念もなく、民主党株式会社に入り、代表に登り詰めようという思いばかりが先行している」と指摘。「最初は出ないと言ったのに、出ると言ったり、ご都合主義。国より自分のことだけを考えている」と代表選の出馬の経緯にもかみついた。「国家国民への使命感がない。パフォーマンスだけで(政策のぶち上げ方が)菅(直人首相)さんとダブるんです。世論の支持が高いと言われるが、まんじゅうの中身より、パッケージの美しさが支持につながっている」と手厳しい。
野田評「自分でやらない。財務省の操り人形」
前原表「野田より実力が落ちる。ご都合主義」
現在、衆参に38人の塾出身議員がいる。江口氏は「政経塾出身議員が増え、本当は日本が良くならないといけないのに、どんどん悪くなっている」と嘆いた。自身が首相の要件と定めた10項目を100点満点で採点すると、野田氏は44点、前原氏に至っては落第点の30点だった。「総理の器」としては野田氏に軍配を上げるが、「2人とも教え子だし、人間的にはいいのですが、期待が大きすぎたかな」とポツリ。「2人とも伸び悩んだなあ。首相になることには、大いなる不安がありますよ」
本当は喜びたいはずの師匠の思いは、複雑だ。
首相の要件 野田氏 前原氏
1 人間性 2 1
2 私心を捨て、国家国民を考える 4 2
3 信念 4 3
4 判断力・決断力 3 3
5 迅速的確な対応力 3 3
6 理想 4 3
7 謙虚 6 4
8 衆知結集 6 3
9 命を懸ける 5 4
10 人望 7 4
合計 44 30
江口氏の採点表(10点×10項目=100点満点)
2011.8.26 日刊スポーツ:中山知子