東京マラソン一夜明けて、敗者の公務員市民ランナーの川内は丸刈りで登場とのことです。応援のひとびとに申し訳なく、けじめとしてお母さんに切ってもらったそうです。情けなく、誠意を示すためにそった、とのことです。もうオリンピックに選ばれることはないだろうとの、達観したセリフですが、次の琵琶湖マラソンでいい記録がでなければまだチャンスありとの報道です。
いっぽうで勝者の藤原新さん、一夜明けたら嬉しさもでてきたとのこと、この人は無職ランナーとタイトルにあり、公務員市民マラソンランナーがフリーター的なランナーに負けたという寓話的な状況にあるようです。JR東日本にいながらコーチと衝突してひとりランナーとなり、貯金を取り崩しながらのランナーだったそうです。記録はアップダウンの繰り返し。背水の陣のランナーでした。これもなかなかすごいとおもいます。ここまで追いつめられたランナーも稀でしょう。藤原青年が勝たなかったならこういう事情も世間に知られずだったでしょう。
そういう意味で、今回の東京マラソン、藤原、川内の二人がまともな強化選手でなく、本来日本の陸連の計画には入っていなかったかのような選手達だったことが分かりました。
そういう意味でいえば、日本の陸上はあんがい正常な競争社会だったことが分かりました。