大阪市長である橋下徹氏の月給を40%も削減することをみずから申したてたとのニュースを見ました。月額は80万台だそうで、おおくないどころか市の幹部の給与はそれより上なのではないかとつい心配してしまいます。それから日も経たないうちに、大阪の市バスの運転手さんがあまりにも給与をもらいすぎだという市長さんの意見でやはり40%近く削減するのが本当は望ましいという、橋下市長の言明がニュースになりました。
なるほど、みずからの月給を下げるのは批判封じの窮極のポリティックスだと納得しました。
そういえば、名古屋市長の河村氏も月給を大きく削減しかつ公用車はたしかミニカーだったと見た記憶があります。
どこの自治体も赤字で苦しんでいるときに、その首長が思い切りみずからの給与を下げるのは、ある意味もっともストレートな政策なのだと思わざるを得ません。橋下市長は退職金も大きく減額しています。批判をかわすためにもまずみずからが減収に耐える姿勢を見せるのでしょう。
素直に立派だなとおもうのが庶民の感覚ではないでしょうか。本当は違うのかもしれませんが。
さて、それで大阪市長さんどれくらいの年俸が本当は適切なのでしょうか。
ひとたび減額されてみると、年収一千万円程度、それでもいいのかな、とも思えます。一方で公的機関のトップが日本国内で普通にもらうであろう、年収2千万以上も適切とも思えます。不思議なものでどちらでもいいのかなと見えてくるのですね。
ところでわたくしが不思議におもいながらもっともありふれた日本の給与制度は、多くのひとびとは毎年毎年額の多少はあれ年俸が上昇することです。年をとれば自動的に給与が上がるわけではありませんが、しかしおおむね勤務年数が増えると年収が増えるというのはおかしいと思うのですが。
若い頃は、若いときの給与は低すぎるのでだんだんまともになる過程とおもっていましたが、いまのように国難的な財政になるとそうは思えなくなってきました。
橋下市長は既存の政治家とはだいぶ違うという印象をあたえているのも、このまずみずからの給与削減の行動でもあきらかです。
国会議員ではそういう人物は思いだすことができません。つまりまねは簡単にできることではないのでしょう。