第三次小泉内閣の発足

きょうの改造人事は,政治のプロのあいだでは緊張感を持って待たれたようですが,結果はどう受け止められたのでしょうか。留任や横滑りが多くて,大改造とは言えないのかもしれません。しかしわたくしのような人間でも今回の人事の持つ意味を感じることがありますし,興味も持てます。
官房長官になった安倍氏は首相の靖国参拝の明確な支持者ですから、この人事自体で中国に無言の返事をしているのだとおもわれます。親中的といわれる福田氏が入閣しなかったことと相まって,これから一年間、中国、韓国と首脳レベルでは何らの緩和も起きないだろうという,国内国外へのシグナルを出したと思いました。中国韓国としても、これ以上関係が悪化するのは望まないでしょうから,互いの挑発はないものと思いたいです。しかし、色々な意見の応酬はあるような気がします。
北朝鮮拉致問題も、小泉、安倍のかつてのコンビでもう一度きっちりと解決しようという試みをするものと,多いに期待したいです。拉致された方々のご両親たちもお年をめされてきて、一刻も早い解決が全国民レベルでの願望でしょう。北朝鮮は小泉首相を悪くは言わないらしいのでこの一年間,チャンスだと思います。
外相の麻生氏は現実主義者と思われますので,分かりやすい発言を期待したいところです。沖縄基地問題も含めて、日本国民は当然として,外国から見ても日本のこれからの外交方針について,明確な発言を期待したいところです。
日本の財政赤字をどうするのか、わたくしの知識が一番ないところなのですが、たぶん一番大変な問題なのでしょう。竹中氏の総務省への横滑り,与謝野氏が財政担当で,谷垣氏が財務留任なのだそうで,これらの人事の意味するところはわかりません。ただ皆さん、頭脳優秀な感じなので,一生懸命考えて小泉さんの任期の終わり頃に,増税策といわゆる改革案がセットで出てくるのでしょうか。
話題の小池氏と猪口氏の女性大臣については世間の政治への関心を高める上でも、人事それだけでもポイントがかせげるのでしょう。小池大臣のことは沖縄大学院がらみでときおり聞こえてくる実務的な能力から、相当な方とお見受けしています。ご本人も満を持していて、いまは能ある鷹は爪を隠すようにしてるのでしょう。女性が男性の嫉妬の対象になったらさぞ大変でしょう。
猪口氏の男女共同参画担当相はもう人事だけでも,世の中にこの流れを推進する上で弾みをつけているのでしょう。女性天皇も含めて,男女共同参画の流れに表立って強く反対する人などいるはずもなく,ルールを浸透し,この流れを加速をするのが今必要なのですから。話題の猪口氏がこれからどのように分かりやすく世の中に男女共同参画を説明していかれるのか,期待したいとおもいました。

小泉さんは奇人,変人などと言われてましたが、この内閣は彼をのぞくとひとりもそういう人がいないところが特徴なのでしょうか。かれの、あのガリレオを自分に見立てた発言は、いま考えても,おかしかったです。本人が真面目なほどおかしい、そういうタイプの面白さで、彼の真骨頂がでてました。これから,一年,何が起きるのでしょうか。小泉さんと言うおとなしくない宰相を持った日本,内外、激動の一年という予感がするのですが。

タイトルとURLをコピーしました