今回の学習院大学での講演会、どの話も面白かったのですが、宮田真人さんのすばらしい研究成果はその素晴らしさに対して十分な認知を得てないかもしれませんので、ここでわたくしも最大限の賞賛の気持をあらわしたいとおもいます。
宮田さんはまったくあたらしい細胞運動をみつけました。
感染菌で有名なマイコプラズマ(細菌)が実はものすごくけったいなというか誰も考えたこともないようなスタイルで運動をしていることを、独壇場の研究であきらかにしたのです。細菌運動だとだれもがかんがえる鞭毛運動ですが、まったく異なるしくみの運動で、かれはこれに必要なタンパク質も同定していますし、また顕微鏡や生物物理的手法で運動の仕組みについても詳細な成果をあげています。たぶんこの運動の意義もそのうち明解に明らかにすると期待します。
わたくしもすこしは知っているつもりでしたが、これほど面白い研究にまとまっているとは不明にして知りませんでした。
宮田さんは大阪市立大学の理学部の生物学科といういわゆる理学的なおもしろいけれどもなんの役に立つのかといわれがちな研究をずっとしてきたのですが、そのおかげでこの10年間で世界に冠たる成果をあげたのでした。宮田さんより研究費を10倍もらっているひとたちは日本中に掃いて捨てるほどいるでしょうが、彼ほどの業績をあげた人はほとんどいないでしょう。
ある意味、もっとも痛快な成果ともいえるのでしょう。詳しく知りたいかたは宮田さんの研究室のホームページに行かれると何から何まで教えて貰えるでしょう。
滋賀県の知事さんは嘉田さんですが、わたくしは彼女が新幹線の新駅建設を否定したので、どうかなとあまり肯定的で無かったのですが、最近の原発関係の発言などを聞いていると、なかなかの知事さんになりつつあるのではないか、と認識を改めつつあります。やはり女性の柔らかさと表現はよくないですが好意的にしぶとさというものをはっきり示してきて、政策もあまりぶれていないようです。はっきりしない政策に見えたものも議会での反対勢力の強さに対する対応もあったのか、とすこしずつ分かってきました。
この福井原発と今後の日本の電力について嘉田知事が何をいうのか興味を持っています。また始めた政治塾も、大阪や名古屋とはだいぶ味が異なるので、興味を持つようになりました。