最近団塊の世代が退職となり世の中が変わるのだという意見がよく聞かれます。
昭和21年とか22年生まれの人たちで合計400万人以上いますので、相当な数が職場の多くで消えてしまうという事態が進行しています。
わたくしはそのうえの世代なのですが、彼等とどこがちがうかというと、まだ第二外国顔語が形骸化していなかったのが割合重要な差ではないかとひそかに思っています。
第二外国語はわれわれの世代でももう既に形骸化していた面もありますが、わたくしのように真面目に取り組んでフランス語圏で生活したいとおもうような連中もまだかなりいたし、医学というか医療ではまだ診療はドイツ語を頻々に使っていました。商社などにはいれば、英語だけでは駄目ということはよく聞きました。第二外国語の存在感というか実質的な価値はまだまだ感じられていました。
さらにわれわれの指導者年齢は旧制高校をでておりそこでの第二外国語教育ははんぱなものでなくかなり実用的であったと聞きます。
それでどうした、と聞こえそうですが、でもわたくしは日本人は英語が下手でももう一カ国語をしゃべるか使える能力を見せれば、外国人の我々を見る目はぜんぜん違うのにとおもいます。
かなりの尊敬感をかちえるはずです。立派なひとたちということです。
そういうわけで、第二外国語を強く否定していた(わたくしの実感)世代が引退したので、ぜひとも第二外国語の重要性を力説する新たな世代にでてきて欲しいと願っています。
単に尊敬の念だけでなく、どれくらいの人生の違いがあるか、実感できるのです。
わたくしが第二外国語に大学の教養時代にかけた時間など微々たるものでしたが、しかしその知識を実際に使ったおかげでわたくしの人生は天と地ほどの差がうまれました。
第二までやれば第三外国語を始める障碍はほとんどないことにも気がつくでしょう。