竹内洋岳さんの偉業達成の興奮がまださめません。この人のことを書いたものならなんでも読みたいという気持です。
東京新聞の筆洗欄で以下の記事を見つけました。
「最強のクライマー」と呼ばれた山田昇さんが十座挑戦を前に遭難死するなど、日本人の登山家には十座の厚い壁が立ちはだかった。竹内さん自身も二〇〇七年、十座目のガッシャーブルム2峰で雪崩に遭った▼腰椎などを骨折する大けがだった。奇跡的に助かったが、ドイツ人とオーストリア人の仲間を失った。背骨を固めるチタン製のシャフトを入れる手術も受けた▼一年後、取り外し、ガッシャーブルムに再挑戦、登頂を果たした。その直前、作家・塩野米松さんの聞き書きにこう答えていた。「成功だけではなくて失敗をちゃんと語らないと。失敗も自分のキャリアですから、それを語らないと、共感というのはないですよね」▼瀕死(ひんし)のけが、仲間の死を経験した人の言葉だからこそ重みがある。半年前の本紙の取材には「登山をスポーツ文化として普及させたい」と語っていた。日本登山界の悲願を成就した山男の無事の帰還を祈る。
遂にあらわれた日本登山界の救世主という言葉をいってみたい気持です。なぜこんなに興奮するのか、自分でもわからないのですが、でもやはり自分の原点というか自分の能力の相当部分は登山から来たと思っているのでしょう。二人の息子に岳という字をいれればよかったかなあと、今日も夕食時妻に言ったところです。
きのうこれから7月から9月の会合での講演の要旨を三つ書いて送りました。これ以外に、6月は台湾の科学院と台南市の大学で講演予定です。アジアでの講演はかなり一生懸命になります。
7月前半の理研でのチュートリアルという若手向けのものですが、
「日本の生命科学の過去、現在、未来: 個人的な体験」
まさにタイトル通りの話をするつもり。歴史はほんと重要だし、わたくしももうそんな役割つまり歴史について語るような役割をもってもいいでしょう。
生命科学夏の学校の講演ですが、これはオーガナイザーの希望に沿って、
「面白く独創的な研究を展開するにはどうすべきか」
というものにしました。わたくしの研究史的な話になるかなとおもいます。
それから、代謝国際シンポジウムでの講演は、
Study of Human Longevity using Fission Yeast as a Model and Red Blood Cell as a Marker
というものです。9月末に東京であります。
10月は忙しくて、前半にバルセロナ、後半にドイツにいく予定です。