歴史における偶発時

ロックオンという言葉を知りませんでした。ミサイルを発射する前に当てようとする目標物に照準を合わせることらしいです。ひとたびあわせればミサイルは自分であいてを探して飛んで行くらしい。大変危ないことは間違いない。
中国艦船が日本の船などをロックオンした、これは戦闘直前の行為で大変危険やめてほしい、という日本政府の警告と要求に対して、きょうは中国政府がそれは日本政府のまったくのでたらめ捏造であって、そういう危険なロックオンなどはまったくしていないという100%否定の返事が出てきました。日本政府が嘘をいってるのでないでしょうから、これで言い合いが続くはずです。
これで日中またまた悪い方向に向かう可能性が大ですが、でも日本政府は極力冷静に冷静にといっていますので、偶発的な戦闘は起こらないだろうと思います。しかし、中国軍はちょっとおとなしくなってもすぐパワーアップしてまたやってくるでしょう。

わたくしもこの10年くらいで中国にも研究者の知己ができてまた実際に旅行したりして、遠い国ではなく近い国でそれなりの親近感もあります。ラボにも中国人研究者はいますが、別になにも対立も緊張もありません。あたりまえです。
多くの中国人も真相は分からないが、困ったことだ、いいかげん静かにならないものだろうか、と思う人達は多いはずです。日本問題よりも国内の公害や経済格差などに関心をはらう人も多いでしょう。しかし、抗日が国家開始というか存立のスローガンだったことは事実なので、いざとなるとこの部分だけで他のすべてが消えてしまうような国情の国でもあります。

日本人はいま大変いい学習と経験をしているわけですが、これが最終的にいい勉強で終わるのか、ひどい経験となり、日中不仲が何十年も続く原因となるような偶発的な出来事だけは起きて欲しくないと率直におもいます。
どんな偶発事が危ないのか、だれもが想像するようなことがありますが、でもひとりでもクレージーな現場トップがいれば、なんでも起こりうるということは忘れてはならないでしょう。真実は細部に宿るという言葉がありますが、毎日毎日神経をすり減らして、危ない接触をくり返している日中の軍事関係者が現場でどういう気持でいるのか、そのあたりの実情を知りたいものです。
写真などをみると日中艦船はきわめて近い場所でお互いが多数船橋にでて見合っているような状況のようです。
彼等がどちらかといえば、憎しみでなく同業者的な親しみを根底に持って互いを見るような感覚ならばいいのですが。

タイトルとURLをコピーしました