金曜日には浦添市にある昭和薬科大学の付属高校にでかけて高校1年生と2年生を相手に講演をしました。なかなか興味深い体験でした。
知らなかったのですが、沖縄県では随一の進学校といえるらしいです。子供たちもしっかりした顔立ちでなるほどと、納得できます。内地の私立の進学校は開成、麻生、久留米、や桜陰など男女の別学がほとんどですが、この学校は男女共学、いいですね。進学校といっても東大今年合格者3人ですから多くはないが、琉球大学医学部合格者が25名と聞けばそれはともあれすごい、と思います。なお、沖縄県の全国学力テストの平均結果は全国最下位だそうです。
この学校がどうも突出している存在らしいということが徐々にですが分かってきました。沖縄県では著名のようですがあまり話題にされないというか、したくない存在なのかもしれません。とくに教育関係者には。つまり子供が最初から学業優秀なのかそれとも先生が優秀なのか、それとも両方か、いずれにせよ公立の先生は別世界の学校と思っているのでしょう。
わたくしがなぜこの高校に出かけていったのかというと、昭和薬大の学長先生にはお世話になっていて、来沖の際に高校の校長先生と共々お会いしたことがあるからです。
なお、昭和薬大の大学が沖縄にあるのではないのです。沖縄県には薬大も薬学部もありません。創立40周年だそうで、かつて昭和薬大の先生の沖縄教育復興の助けになればということで高校を創設したという経緯があるようです。
経緯はどうあれ、この学校をもっと注目してもいいでしょう。沖縄の子は学力が低いとかいう一般論はここでは適用されないし。
わたくしの講演も終わったあとでずいぶん質問があって、どれもよいものでした。
京都では長年洛南や洛星を白眼視する傾向がありましたが、公立の堀川高校ができて、あっというまにトップクラスの進学校になってしまって、受験事情もそれなりに「正常化」してきたようです。
進学校をどう見るか、世間は色々でしょうが、ともあれ難しい大学に入る人材は輩出しているわけですし、20年、30年で大きな影響が出るものです。
沖縄では、私学では尚学というところも有数の進学校と聞いています。公立でも3年制や6年制で特別高校をつくってなんら悪いことは無いでしょう。
この昭和薬大の附属高校また気軽なかたちで出かけていってもうすこしはっきりした印象を持ちたいものでした。
沖縄にはディープな場所が沢山あるのでして、わたくしはそれなりに再訪問をして、印象を確かめるのを楽しみにしています。この学校も他の場所のディープさとは違いますがなにかがあるし、分かりたいと思いました。特に父母と話したら面白いのかもしれません。父母の8割は沖縄人のようです。苗字でも分かってしまうのですよね。