あしたから米国へ

あしたから米国にでかけます。
たくさんの人に会いますが、どういう感想で帰国するのか予想できません。ボストンの爆発テロ事件の後ですから、空港でのチェックはかなりきついだろうと思っています。ただボストンに行くのではありません。

中国や韓国との関係が政治的にはひどく悪化したいっぽうで、経済のほうでは円安と株高がめだちTPPにもいつのまにやら参加してしまったような世相です。悲観でも楽観でもなく、でも浮ついたような気分の社会になっているのではないでしょうか。
外国から見た日本の動きはめまぐるしく、なんのことかわからないでしょう。
国内にいて当の日本人であるわたくしなども、なんのことかわかりません。
でも話題にはなっているでしょう。日本がいつのまにやら、中国、韓国に対して強腰になっているように見えるでしょう。
それも、アベノミクスという政策が打ち出されて、お公家さんのような静かな日銀マンのトップから、剛直かつ磊落で話し好きな大蔵省出身の新総裁がでてきて想像外のお金をじゃんじゃん出すという具体的な金融政策が発表されてそのあと、のあれよあれよという変化です。
これからどうなるのか、わかりません。分かる人はほとんどいないのでは無いかとも思うのですが、推測して当てる人はもちろんいるのでしょう。悲観論と楽観論の両方があるのですが、やはり楽観論のほうが耳に入りやすい。どっちみちよくわからないので。
景気、の景は景色の景だし、気は気分の気ですから、景気がいいというのは、表から見れば気分良さそうという程度の言葉なので、まあ景気が悪いよりは景気がいいほうがいいに決まっています。
植木等の映画などの復刻版みたいなものの宣伝を見ました。
スーダラ節が流行りますのでしょうか。

日本という国の成り立ちについて、晩年の司馬遼太郎氏はいろいろな考察を書きました。わたくしの不満は司馬氏が太平洋戦争まで始めてしまった日本という国の大失敗をうまく説明出来ないことでした。
明治維新のひとびとを賛美したのでどうしても同一の系統の人々が、戦争での大敗を導いて行ったとは思えないでしょうし、しかたないのかもしれません。司馬氏はまったく別のひとびとによると考えたようです。
でも実際には同じタイプの人たちが、明治維新をなし遂げ、同時に軍国主義から大戦争への突入をしてしまったのではないでしょうか。やはり維新と戦争での成功体験がありましたし。

わたくしもこのあたりのことをずっと考えています。結論などはっきりあるはずもないのですが、やはり、日本人はなんにせよ入口に入るときは、論議もして国中が騒がしいが、でも出口議論はほとんどしない。そういう傾向があるようです。
今の日本、太平洋新時代という入口にいるようですが、どうこの時代の出口をさがすのか確固とした方針は聞こえてきません。日本人がいまの太平洋レジームでこころから満足出来るはずがありません。沖縄の現状をみれば明らかです。

研究でも入口を入っていくのはわかりやすいのですが、出口を前もって充分に考察するのは非常にむずかしい。未来のことですから。

自分で言うのもなんですが、年寄りになったせいか、出口らしきものが若い頃よりは見えるのです。

それでいろいろああでもないこうでもないと考えたあげくに、日本は忍の一字でこれから20年、30年いまの日本のような社会をなんとか維持していくのがいいのではないか、と思うのです。
なーんだ、と思われるかな。
現状肯定ではなく、日本は相手が先にこけてくれるのを待つしかないと言うことです。相手がこければ日本にとって明るい出口もみえてくるのでしょうか。
いまの10代の少年少女が社会の中核になる時代まで待ちましょう。

カウンターの米国の10代の世代がどういう評判なのか機会があれば聞いてきてみたいと思っています。

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