負けてしまったサッカー日本の選手たち、みないさぎよくなにが足りなかったのか、こころの中を述べています。
わたくしはそのことをとても高く評価したいです。香川選手の述懐、すごくよくわかるし、今後を期待したいです。
わたくしは、どうしてこういう試合になったのかそれが知りたいのですが、その疑問はまだ解けていません。
実力の差とみなさんいいますし、プロと中学生の差と長友選手自身もいっていますが、でもそれだけではない、なにかがあったのだろうと思います。
数日経ってみたわたくしの結論は、名前負けかな、というものでした。伝統負けといってもいいかもしれません。もうちょっと違ったいい方ですが、あこがれ負け、かもしれません。
この日本の若者選手たちはみなブラジルサッカーにあこがれたに違いありません。特にJリーグを始めた頃、ブラジルから来たトップ選手は絢爛豪華というか大変なものでした。ブラジル人は本気で日本のサッカーを育てようとしてくれたのでした。そのことを当時幼稚園くらいの子供たちだった選手たちはみな身に染みてわかっているでしょう。
今回の試合は欧州でもなく、アジアでもなく、そのあこがれた国での試合、恩義のある国での試合です。そこでブラジル国中の人々の応援を背に戦ってくるブラジルの若者に対して、力を思う存分発揮できなかった、のだとおもいます。ブラジル国民はいまのブラジルチームがあまり強くないと思っていたのですから,不安だったでしょう。それにもかかわらず、日本の選手は、名前負け、サッカー伝統負け、教わったのですから、それにあこがれ心が残存して力が発揮できなかった。
わたくしも心あたりがあります。欧州にでかけてまだ短時日で英国のケンブリッジにいったときに、そこの大学院生などにどうも引け目を感じてうまく会話が出来なかった記憶があります。まさに20代の半ばを過ぎた頃でした。米国のハーバードにいったときにはもう時がたち慣れていたので、ほとんんどなんの意識も無くつきあえました。
やはりいちど強くあこがれたものはどこかでそのことについて卒業する必要があります。卒業するのは簡単で場数を踏めばいいのです。今回はその場数の1つだったのでしょう。
力の差は思ったよりも小さいと思います。でも伝統の差は大変なものです。もちろん名前も。偉大な選手たちも、ワールドカップ優勝回数もゼロの日本です。失うもののない日本なのですから、次の試合からはのびのびやって欲しいし、そうなるはずです。
そうならなければ、実力の差とわたくしも思わざるを得ません。