ロンドン大学の近くに泊まっているホテルはありふれていますが、気に入っています。これで三度目です。朝食は7時からですが、空いていて今朝は7時半近くに食堂に行きましたが先客は7,8人で静寂そのものです。お隣のフランス人と思われる夫妻のささやくような会話が心地よいです。ほかは一人客で静かに食べています。こんな静寂な朝食をホテルで食べる贅沢はもうずいぶん経験していません。
英国の朝食は改善されたとは言え、緑色の野菜がほとんどみあたりません。これが困るのですが、今回はシリアルをためして見ることにしました。穀物風の繊維の多そうなシリアルを選んで牛乳にいれて食べるのです。格別に美味しくもなくかといってまずいわけでも無く、ローマに入ってはローマに従うです。コンチネンタル風の朝食で済ますのは、観光でないので歩き回らずにおとなしく会場に座り続けるからです。英国風朝食がイヤなわけではありません。
オックスフォードではKG先生が校長をされているところで一緒に朝食を食べましたが実に美味しかった。あんな美味しく調理されたキノコは英国でついぞ食べた事がありません。特にカレッジの食事となればですから、奇跡的に感じました。EFさんのはなしでは先生は気合いをいれて接待してくれたのだそうです。深謝です。30年以上のつきあいですので、こういうこともあるかな。
さてきょうは夜のセッションでしゃべるのですが、さっき準備を済ませました。それで、バーゼルとチューリッヒでの講演も準備を始めています。ひとつ増えたので、ちょっと大変です。でもこういう声がかかるうちが花です。いつかは終わるわけですから。
このホテルの外を歩くと、なんか心が浮き浮きしてきて、自分が町の子だということにあらためて、気がつきます。そういえば、ジュネーブで初めて下宿生活を始めたときも階段を降りると、すごい庶民的なカフェのアパートにいたっけと、思いだしました。毎朝、新聞を読んで30分くらい過ごしてからラボに行ったものでした。そんなことを思いだしました。