医療に従事しない医師免許取得者はこれからの社会にとって極めて重要な人々

十年に一度とか言う大きな勢力をもった台風が本土にむかっているそうです。
あしたの朝、沖縄に向かう予定ですが、どうなることやら。出発時の風は比較的飛行機は強いと聞きます。あした朝が駄目なら早めに通報が入るはずですが、ぎりぎりいけるのではないか、ともおもえます。駄目なら午後遅くでもなんとか戻らないといけません。17日に用事があります。

東北地方にあたらしい医学部をというニュースを最近よくみます。もちろん賛成ですが、どうもこの論議つまり例外的に新しい医学部を作るのを許可する、という議論の流れは根本的におかしいとわたくしは思っています。これからは沢山の医療に従事しない医師資格者が必要になるでしょうに。
これからの日本(実はこれまでも)、医学教育を受けて医師の免許をもちつつ医療にたずさわらない人々が増えることがたいへん望ましいのではないか,と思っています。
医師になるための教育の大半は疾病についての知識と疾病をどう治療するかを学ぶことにありますが、人間の広い意味での生物学を実験的にやろうとするのなら、医師の免許がなければほとんど何もできません。これからは健康な人々についても体の研究をすることが非常に大切だとおもうのですが、人体のことをくわしく学ばなければどうにもなりません。ボランティアの方から血液を一滴もらうのでも倫理委員会をパスし、医師の参加が無ければなにも許可されません。当然のことです。
医師が大学で学んだことは社会的に非常に大切なことですが、いまは治療か医学の基礎研究にしか利用できないのです。しかし、実際のところ通常の人間の関わる研究や企業活動にしても医師の参加が強く望まれる研究や企業活動は非常に多いのです。特にこれからはますます増えるでしょう。
しかし、現在の医科大学では学生のほとんどは医療に向かい、基礎医学を志望するものはほとんど例外的と聞きます。いわんや医療でも医学でもない人間の広い範囲での生命科学や産業や技術にむかう医師免許取得者ほもっと少ないでしょう。
サマセットモームや安部公房や手塚治虫や山田風太郎が医学教育を受けたなどと言うことは世間でよくしられていますが、これからは非常に驚くような分野で医学の専門教育、特に人体の精緻なはたらきについて豊かな知識を持つ専門職が多数必要になると思われます。
わたくしも実際のところ,医師としては例外的に広い興味をもって研究に参加してくれる方がおられるので研究が可能になっています。
世の中のトレンドがぜひとも変わって欲しいと願っています。
医師はあまりに忙しすぎて、本来かかわるべき大きな社会的問題があっても横目でみていることが非常に多いのです。
それをいいことに世の中では沢山の問題なことが起きているのです。

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