港川遺跡訪問の顛末

三連休の中日、先日触れました港川人遺跡を見に行こうと思いました。
場所は南城市で沖縄ワールドという観光スポットの近くです。
このスポットには玉泉洞という鍾乳洞があるらしいのでまずそこに行ってみました。かつて一度国際ワークショップの時に外国からの参加者と行ったような記憶がぼんやりあるのですが、はっきりしません。
入口にはハブの見物もあって、一見俗悪感はありますがでも内部は悪くありません。子供連れでも家族連れでも鍾乳洞がきらいでなければかなり楽しめるでしょう。かなり大きなものです。
つぎにガンガーラの谷なるところにいってここの石灰岩でみつかるいろいろな化石などの説明ツアーを聞きたいと思ったのですが、なんと残念なことに本日はなんとか魂というライブがあって入れないそうです。残念。
それで本命とはいえたぶん、ネットでの写真でみるとかなりしょぼい感じの遺跡なのですが、港川人遺跡に向かいました。
ところが遺跡の気配がありません。車から降りて丹念にみましたが、???という感じで何もありません。住宅があるだけです。
それで道路からすこしうえにある住宅で仕事をしている男性に聞きました。
男性はすぐ、みなとがわじんね、と反応してくれて、戻って大きな橋の下にあるとのこと。
そこでもう一度もどりました。雑草の生い茂った怪しい箇所はありましたが、でもそこには何の遺跡の気配もありません。ただ白い棒が一本立っていて。それに大きな看板で果樹園とあります。
いったいどうなっているのだ。日本国内で1万5千年前の人骨が10体近くでたのにまったく何の気配も無いのはいったいどういうことだ??とだんだん不審のの感が不信的なものに変わりつつあります。
そうしたら車が一台止まりました。中の男性が、あのね遺跡探してるの?と聞いてくれました。
なるほどこの町(八重瀬町)では,地権者から土地を買ってここをちゃんとした遺跡にしたいらしい、しかしいまはまったく何も無いのだそうです。

うーん、日本最高の人骨の遺跡なのに、日本というか琉球の歴史を考えるうえでも最高の遺跡の一つになるはずなのに、という不満の念が強くなるばかり。
ちょっと写真を下に示しておきます。
しかたなく、周辺を探索しました。入り江と川があり、いかにも魚も貝もたくさんとれそうないい地形です。いうことなしの遺跡がある周辺地形です。ただ高いところにある橋は景観を台無しにしますが仕方ないのか。
八重瀬町は貧乏なのかもしれませんが、県なり国なりなんとかならないのでしょうか。
どうやったらいいかは分かりませんが、行ってみた場所にはひとつ大きな石はあったものの、いったいどのように人骨が発見されたのか手がかりになるようなものは何もありませんでした。
ネットで読むかぎり発見の経過はたいへんドラマ的でした。
しばらく周囲の奥武島とかぶらぶらしてこの太古の人々が住んだであろう場所の雰囲気を感じ取ろうとしました。
なにかすごい感じを実感して、太古の人々のイメージが取れたような気がしました。
神がかりかな。
それで結局たいへんに上機嫌で家に戻りました。
結論として、たいへん有意義な訪問でした。表に見えるものは何もなく、周辺の空気から何かすごいものを感じました。第一発見者は学者でもなんでもない市井の人だったようです。でも実績としては、とんでもない実績をあげたのでした。このかたのことも詳しくしりたいです。

八重瀬町さん、頑張ってください。

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