明日からフランスへの旅行週となります。ことしはスイス、英国、それにフランスと欧州への旅行ばかりで英国もふくめた欧州のことを考えることが多かったでした。
感慨としてはEUができたときにこれでヨーロッパはより平和な方向にむかうなどと安易にかんがえていたものでしたがどうもそれは完全な誤りだったと言わざるをえません。
なぜか世界での深刻な争乱、戦争などは欧州がらみが多いのです。ウクライナは内乱というか熱い戦争状態といっても過言でないでしょう。ロシアが仕掛けたという意見もあるのでしょうが、世界の歴史を冷静にみればロシアを攻めて沢山のロシア人を死なせたのはヨーロッパのナポレオンやヒトラーでした。もちろんロシアが東欧国家に多大な災厄をもたらしたことも事実ですが。
イスラエルはヨーロッパの一部でしょうか、それともアジアか。まさに境界にある国ですが、だからこそというかパレスチナとの争いはやはり欧州とこの場合はアラブとの境界でおきている訳です。このあいだ、米国人を殺害したイスラム国の戦士はきついロンドンなまりの英国人のようです。アラブのジハード戦士には欧州出身者が増えていると聞きます。
ヨーロッパはある意味世界でもっとも成熟した国家群のあつまりなのに、いま地球上でおきている熱い戦争状態の地域はその内部か境界が多い訳です。つまりグローバル化がもっとも(平和的に)進んだはずの地域が戦争に関してはもっとも危険な地域なっているのです。
どうしてそうなのか、宗教の対立はもちろんでしょうが、それよりもグローバル化がいやがおうもなく進行した結果、文化や経済の違いを背景にした人々の争いはのっぴきならないものになりつつあるようにも見えます。
人々が戦争をしなくなるのはあまりにも沢山の人々が死んだからだ、とはよく欧州の人たちから聞く言葉です。その点、アジアではまだまだ戦争が起きるとは彼らの予言だったのですが、2014年という遙かに進んだ時代になってもヨーロッパが戦乱の源になっているというのは本当に驚きです。
いまのEUはあまりにも問題が多くて、本来なら人道的にただちに取りかからないような南北問題でも放置されているものが多いとも聞きます。
さてフランスパリに一週間過ごしたらそんな意見が変わるのかそれともどうなのか。