パリの印象、朝日と池上氏の従軍慰安婦検証問題

短時日ですがパリにいて空気を吸いました。いまもかわらない首都の大きさと忙しさ、そして人々の多さを感じます。地下鉄ではフランス語と日本語でスリがいるから危ない、とのアナウンス。日本人の被害者が多いのでしょう。今回は町にでて飲食をする以外は観光ゼロです。
でもなによりも感じるのは食事などの物価の高さです。日本の円安とも関係が深い現象でしょうが、お昼ご飯を沖縄では500円コイン以下ですましている人間には、パリで過ごすのは大変なちがいです、レート的には東京よりも数倍食事代は高いなと思いました。
いつものことですが、町並みには工夫があってフランスらしいとは今回も思いました。
いろいろな事情で都市計画のうまくいっていない沖縄からくると、都市計画の重要性を痛感します。
学会のほうは勉強がてらにきたのですが、研究者の人々の雰囲気を感じる、これは会場に来ないと実感できないのです。広大な会場なのにほとんど知っている人たちがいない体験はわたくしだけではなく多くの参加者の実感ではないでしょうか。EMBOとFEBSが共同でやる会ですがある意味人々の相互作用は薄まってしまいますから。人気セッションはやはりepigeneticsですか。今のご時世、だれもが一家言を持てるような分野ですから。

池上明氏の朝日新聞への原稿を掲載拒否したのが急転直下出ることになったようです。朝日の内部からは聞こえてきませんが相当にぐらついている印象を与えます。池上氏がここまであからさまに事情を言わなかったら、あたかもなにもなかったかのように新聞社は振る舞いたかったのかもしれません。

従軍慰安婦(どう英訳したのかcomfort womanかsex slave)の検証記事、こちらも朝日は相当ぐらついていたので、謝罪もなにもしなかったのでしょうか。
社としてこの点、決められなかったのでしょうか。
いまのNHKのトップのかたは記者会見でも随分叩かれましたが、いま朝日のトップが出てきて記者会見したらすごい記者会見になって収拾がつかないようなものになるような予感がします。
朝日が駄目というのでなくて、朝日はいまやどう動こうにもかなりの摩擦がおきる問題を抱えてしまっています。
社内での意見統一など出来るはずがないのに、あたかも出来るように振る舞っているのだと思います。
意見の多様性を大いに認めつつも、世間が納得というか理解のできる発言を社の責任ある人々が肉声で公にいわないと後に問題を残すだけのような気がします。新聞はやはり公器ですから、肉声での発言が最終的にもっとも大事でしょう。そのためにテレビがあるのでしょう。
最近とみに肉声のもつ情報伝達量に感服することが多いです。当然なのですが、忘れがちです。

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