最近書いたものでは一般の人達にミトコンドリアのはなしがわからないということです。
だいたい聞いたことがないとかどんなもの?あたりが多いようです。
手持ちの国語辞典では、ミトコンドリアは以下のように説明されています。
真核細胞内(人も含まれる)にあって,主に呼吸に関与する,棒状または粒状の細胞小器官。ADP と無機リン酸とから エネルギー源のATP を合成する酸化的リン酸化を行なっている。また,DNA RNA を含んで細胞質遺伝に関与し,細胞内で分裂増殖する。糸粒体。
ますます分からなくなるかもしれません。細胞にエネルギーを供給する大切なものです。筋肉や脳のエネルギーの源はグルコースを分解する解糖作用のある酵素によるATPエネルギーとミトコンドリア内での分解されたものの酸化的リン酸化過程で作られるATPエネルギーでまかなわれます。
ミトコンドリアにもDNAがあって、このDNAは親から子に伝わるのですが、人の生殖では母親から子につたわり、父親のミトコンドリアDNAは子には伝わらないのです。
それでこのミトコンドリア内のDNAの遺伝異常は母から子に伝わり、つまり母系でしかも遺伝でいうところの優性遺伝になってしまうのです。
ちょっとややこしい説明なのですが、ミトコンドリアの性質は沢山の遺伝子の支配下にあるのですが、遺伝子の大半は普通の染色体DNAにあって、ミトコンドリア内のDNAに支配されているのはごくごく少数です。でも、この少数のミトコンドリア内DNAの遺伝子異常をもってしまうごく少数の不運な人達がいるのです。
この人達をなんとか助けてあげたい、少なくとも次世代の人達は健康な一生を遅れるようにしてあげたい、こういうことで最近の報道にあったような、細胞質にある健全ミトコンドリアの卵細胞を頂いて、核移植を行う、これがあたらしい治療の骨子です。英国議会の下院は多数で通過したとのことです。
詳しいことはわかりませんが、原理的にはいけそうです。具体的な治療対象の病気がわかるといいのですが、報道では具体的な病気名は見つかりませんでした。
ミトコンドリア病は脳とか筋肉とかそういう類いの病気が多いのです。
わたくしことしはじめからミトコンドリア遺伝子の論文を書き出しているのですが、知識の絶対量がたりなくて、難渋jしています。勉強しながら、遅遅としながらも進んでいます沢山の種類の病気がありまた病気の多様性を知りおどろきかつ強い興味を感じています。