日本では大学に行きたいのにあきらめる若者が実は沢山いる。特に地方に大勢いる、と感じますし、それを裏づける話もよく聞きます。このあたりに着眼して日本の活力を高めることは少子化の時代特に重要でしょう。
お隣の韓国のほうが大学進学率がずっと多いとも聞きます。なぜなのでしょうか。
日本では大学の設置の基準があんがい厳しくて、職業により密着した大学教育というのはあまり考えられてないような気がします。
つまり大学には重々しい印象が与えられているのでしょう。
わたくしが考えるには、一見変で、矛盾しているのですが、米国と欧州の影響が両方でているのでしょうか。
つまり大学4年間のうち前半は教養教育をする。後半で専門教育をする。これは米国的考えのような気がします。しかし、一方で教養課程のおおくは無駄と考える大学教師は日本では昔から多いです。
大学では相当に進んだことをやるので軽い気持ちでは卒業にたどり着けない。これは欧州的かもしれません。欧州では、大学進学率は日本より低いと(昔から)聞いています。いまは知りません。
しかし欧州の沢山の国では大学の教育はタダです。日本とはまったく違います。
向学心にあふれて大学で勉強したい若者があきらめる、特に地方で多い、理由は経費がかかりすぎる。
つまり理系の大学で勉強したい若者がいても地方から大都市にでて4年間勉強するのは経済的に無理と判断するケースは非常に多いと聞くのです。とても残念かつ、悲しいことです。
沖縄では多くの若者が大学進学をあきらめているのではないでしょうか。
日本の大学の多くは、重々しく、かつ経費がかかりすぎる。遠くから見るとそう見えます。
大学教育に関しては首都圏や京阪神、中京などの大都市圏に親が住む子供達が圧倒的に有利という気もします。
しかし、この状況を早く直して行かないと、いけない。
たとえ地方の出身の若者が大学に行けても、そのまま大都市に止まればますます地方は苦しくなる。
いまより悪くなるかもしれません。
どうしたらいいのか、この問題に解答を出すのが今の日本の非常に重要な課題だと思うのです。
大学の進学率を今よりもずっと高める。
重々しくない、軽快かつ楽しく4年を過ごせる、大学をふやす。
授業料を無料にする大学の数を飛躍的に増やす。
具体的には汎用性のたかい実務能力が大学教育で得られ、高められるようにする。
基本的には大学の設置基準のなかの重々しい部分をかなり削減しても大学として十分に認める。
そのために日本の中核的な大学で短期間半年ほどは過ごせるように国がその間の経費を肩代わりすれば地方の若者が、十分に刺激も受けつつかつ経済的に可能な大学卒の資格が得られる。
日本はいまや高等教育は容易に得られる国ではまったくない、ということを最初に認識しないと未来の日本像は描けないと思ってしまうのです。