昨夜は、晩飯に突然思い立って、京都の地方裁判所のそばにあるスペイン料理を食べに遠路行きました。クリスマスディナーなるものを妻と食べました。また出かけてもいいかな、という感想です。良心的でした。
さて、今日は昨日の続き、今年日本人は何を学んだかの、その2です。なおここでいう日本人にはもちろんわたくしも入ってるというか、自分も平均的日本人のひとりの範疇には入ると思って書いてます。
やはりホリエモンさんに象徴されるものを論じたいです。
好きでも嫌いでも、ホリエモンさんのような人が日本に出てきたのです。33才で超大富豪です。大富豪なんて古くさい表現ですが、他に言い方を知りませんので。この人の企業拡張意欲というのもなかなかすごいようですね。まだまだ大きくなるのでしょうか。自家用飛行機を持ってるとか、自分の会社の株も一株でも買えるとか、経営者として型破り、たくさんの話題を作りました。スタイルの透明性において、新しいタイプの経営者であり、多くの若者のアイドル的存在に違いありません。しかし、年齢の高い人たちからは拝金的とみなされるかもしれませんから、反撥も相当あるでしょう。
わたくしが、着眼してるのは、この世代の人達の生活と意見と、この世代の人たちがどこまで日本を変えていくのだろうかという、素朴というかナイーブな疑問です。
いま30才から33才くらいの世代では、他にイチローとか松井秀喜選手とか光の当たってる人達もいますが、一方でいわゆる引きこもりの若者たちが出現してきた世代でもあります。引きこもりを15年以上続けてる人もいるはずです。また、就職氷河期も経験した世代です。
漫画の読みすぎを親に叱られた世代の後で、ゲームをやりすぎてはいけないといわれた始めての世代のはずです。ソ連が崩壊したのが15年前として、十代後半でイデオロギーに頼って生きることが完全に不可能になった世代とも言えます。
もちろんIT情報をいち早くものにしてそれにのめり込んだ若者がたくさんいました。その代表的成功者が堀江さんでしょうが、別に成功してなくても、同じような体験をしている若者たちがたくさんいるはずです。
この世代にはこれといってなにも「規範がない」というのが、研究室でこの世代のひとりであるN君の発言でした。特に信じるなにかを持たないというのでしょうか。
しかし、世の中の変化を敏感に感じてるようです。わたくしの娘と長男もこの世代に入るのですが、こういうことをあまり論じたことはないのですが、それでも時代の変化を敏感にかんじてるようです。ライフスタイルみたいなものが、規範の一つになってるような気がします。
この世代の多くはまたいわゆる団塊ジュニア的なので第二ベビーブームとかで人口も多いのですね。それで、マーケット解析の標的になりがちです。とうとうわたくしも下流社会なる用語で、日本の現状がマーケット的用語と概念でかなり説明できることに気がつかされて、愕然としたわけです。まさにグローバル化(地球化)の起き出した、日本での第一世代なのではないでしょうか。世代内でかなりの選別が起きたり、流動的になるのは当然でしょうか。
わたくしは結局、この世代がこれからの日本を先導していくのだと思ってます。適応能力に問題があって引きこもってしまった人達もいますが、この世代はそれなりに幼少の時からIT革命を始めとしていろいろな激動を通過してきているのです。そして、彼等の後に、大なり小なり似たような考えをした若者が続くのではないでしょうか。20代前半から30代くらいまで世代の激しいギャップがないように見えます。
なるべくわたくしもポジティブに見たいのですが、気持ちのやさしい若者がたくさん生まれてきている気がします。町中で年寄りや障害者を助けようとする若者は確かに増えてます。いっぽうで「切れる」という表現もこの世代が成長する過程でだれでも知っている言葉になりました。感情の持ち方としても、日本人として新型が生まれてきているのかもしれません。
わたくしのような旧型日本人は、この30歳前後の若者にやはり期待すること大です。どんどん目立った人たちに前へ出てきて欲しいと思っています。