とうとう日本の人口が減ったと聞きました。朗報だと、わたくしはおもっています。何度もこのトピックスは書いたことがあって、本にまで長々と書いたことがあります。
日本人がいちばん輝いていた時代は安土桃山時代から江戸の終わり王政復古の前くらいまでではないでしょうか。わたくしは、そう思っています。特に江戸時代はすごいです。その頃の人口は三千万人くらいとか、それでも江戸は世界最大の人口だったとか、何かで読んだ記憶があります。
何しろ、今のこの国土に1億2千万人は多すぎるし、本当は5千万人以下でもいいと思うのです。ただ人口の急激な低下が、短期間で起きると社会体制的にたいへん具合が悪いので、人口減でなおかつ維持できる社会ににどう軟着陸するかです。
しかし、どうなのでしょうか、田舎では過疎ですから、人口が多すぎるという実感はないでしょう。もうすでに未来を先取りしていますね。いっぽうで首都圏の人の多さにはほとほと疲れます。ただ、わたくしなどは人の少ないところにいても生活基盤があるのでいいのですが、若者にそんなことは言えません。かれらは一部を除いてどうしても人のある程度たくさんいるところでしか、生活基盤をつくれません。首都圏の人口を無理矢理減らして、あちこちに中堅都市をつくってもなかなかうまくいかないのでしょう。首都圏や、京阪神などの大都市での人口減少が、そのうち話題になるのでしょうか。それは、長いこと日本人は経験してないことですね。
昨日話題にした30歳位の人たちはたぶん同年齢が200万人くらいいるのではないでしょうか、ところがいま年間の新生児は百万人くらいとか、次の30年後にこれが50万人くらいになったら、たぶんその後に急激な人口低下現象が起きるのだと思います。
体重を減らすのに、ダイエットして、適当な体重になったとおもったのに、どんどん体重が減り続けて、パニックになるようなケースになるかもしれません。
やはり現在政府が考慮中の政策的な少子化対策が必要なことはまちがいありません。
そもそも今の日本は子供を作っても、なにか優遇措置が格別にあるとはおもえません。
それで老人福祉にまわしていたお金の一部を幼児というか幼児を持つ親というか家族にまわすというような、流れなのだそうです。多分、強い反対はどこからも出ないでしょう。消費税の増加の布石でもあるでしょう。
確かに、老人に対する優遇措置がこれだけあるのに、子供をもつ親は元気づけられませんでした。優遇措置が顕在すれば、少子化傾向が幾分はくい止められるでしょう。
でもどうでしょうか、やはり人口は減らざるを得ないし、政策だけでこの流れを止めることはできないとおもいます。
子供を二人、三人どころか、四人でも平気という感性を持った、若い男女がたくさん出てこないと、むりでしょう。そのためには、狭い家でも平気とか、かなりタフな人たちでないと無理でしょう。お金持ちが子沢山というのはありえません。
政策も大切ですが、文化的にも社会的にもかわらないと少子化を止められないでしょう。昔、貧乏人の子沢山とか言う言葉がありました。これ、真実味があります。
これまでの一億総中流時代では、少子化は必然だったのでしょう。
多数の下流と少数の中流と上流という社会がもしも日本の未来像なら、そして子沢山に多額の優遇措置を払えば、あんがいおもしろいことがいろいろと日本の社会でも起きるかもしれません。
実は、生命科学技術には生殖に適用されると潜在的に人口増に向けてパワフルなものがありそうです。しかし、妊娠しやすくするような技術を、多くの正常な人々が利用すれば、おおきな問題が起きるでしょう。少子化対策もあまりやりすぎると、問題がおきることはまちがいありません。