BSE問題の所在

沖縄では梅雨入りなのに雨が3日間降らずで、京都に戻ってみると雨でした。一日中こんなものですと、タクシーの運転手さんが言ってました。第1号台風の影響とかですが、その台風は沖縄の南、中国に向かってるのですから、分かりません。近いところに影響があまりなくて、遠いところに影響がでるとは、まるで政治の世界の話しみたいです。

ラボに戻って、ゼミに出席しました。どんどんと盛り上がるようにならないのは何故なのかと、思いました。

読売始め、ほとんどの新聞が報じてます。
米国産牛肉にBSE(牛海綿状脳症)の特定危険部位が混入したことを受けて、政府がアメリカからの牛肉輸入を再停止した問題について、日米両政府の専門家会合が17日、外務省で2日間の日程で始まった。

わたくしは、この問題の日本での扱われかたが分からないのです。
小泉首相が訪米する6月には、予定される日米首脳会談前に、輸入再開の合意を目指す方針だ、とあります。これが政治決着の道筋なのでしょうが、この道筋は大騒ぎをしてほとぼりが冷めたから大丈夫ということなのでしょうか。
前に委員会の半分のメンバーが辞職したのがニュースになりましたが、その原因もわかりません。新聞やテレビなどが、米国牛肉は非常に危険だとキャンペーンするのも、よくわかりません。たしかに不注意な一件があったことは事実で、輸入条件を満たしてない以上、ルール違反のことは間違いありません。
しかし、米国牛肉は危険、危険と言い続けるくらい、ある意味で日米文化摩擦を増大することに貢献するものはありません。

誰でもが知ってるように、食い物の恨みは怖いものです
日本人がクジラを食べることを非難されて、怒る日本人が沢山いるのは当然です。
犬の肉を食べる文化を野蛮だといわれれば起こる韓国の人が沢山いるのは当然です。
安全と信じ切って牛肉を食べまくっている米国人を日本人が気味悪そうに見てるばかりか、すべての米国牛肉を輸入禁止にすれば、米国人の怒りは内向するでしょう。
日本人だって、クジラの恨みはきついので、捕鯨運動大反対の英国人を騙してクジラ肉を食べさせた日本人の知り合いを知っています。
タイ米を道路かなにかに捨てた日本人を恨むタイの人達がいてなんら不思議はありません。
前にもこのブログで書きましたが、BSEの危険性をあまりにも大々的に喧伝するのは、ここでも述べてるように文化摩擦の危険をおかしていることを特にマスコミには知って欲しいと思うのです。靖国のようにいろいろ表でいわれると分かるのが、なにも言われないから、たいしたことが無いと思うのは、こと食い物に関しては甘いと思うべきです。
その時にも書いたと思うのですが、一見暴論のように聞こえるかもしれませんが、車を輸入すればかならず何人もの人が死にます。だからといって、米国車や日本車を輸入ストップにはしません。BSEの危険度はどの程度のものでしょうか。いままで確実にだれかが米国牛肉を食べてBSEになった人が一人でもいるのでしょうか。
食の安全基準は大切なことはいうまでもありません。しかし、常軌を逸するほどの潔癖さにまで日本人の感覚は米国産の牛肉に対してなってると思いたくなります。
まるで食い物については、日本が米国より優位にあるかのような、言動がマスコミに多すぎるとおもってます。食い物の習慣について、他国人を見下すような言動だけはあってはなりません。
食の恨みは、食で復讐されるものです。
自給率の非常に低い日本がそんな尊大の態度をとってると、将来非常に困ったことにならないでしょうか。米国人が安全だと信じているものは、われわれもとりあえず安全と歩調とあわせるのが、通常の感覚だとおもうのです。
全頭検査をしない米国産の牛肉を食べる米国人は狂ってると、そのうち日本のマスコミがキャンペーンをはりだすのではないかとわたくしはかなり恐れてます。これこそ、他国の食文化に土足で入るこむことですから。

BSEが怖いかたは、はっきり原産地が分かるものを選んで、安全と確信するものを食べたらいいのではないでしょうか。わたくしも百万遍界隈の食堂で決して入らないのがあるのは、食中度とか酸化しすぎた油を使う疑いで怖がってるからです。

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