韓国の研究者

きのう一日はかなりの強行で、晩ご飯を食べてから車で大田市まで移動したので、ホテルに到着したのが11時でした。でもめまぐるしい一日でしたが、色々な経験と沢山の韓国の研究者や企業研究者とも会えてたいへん有意義でした。一年間に数日あるかないか、色々なことをめまぐるしく考えた一日でした。
特別講演そのものはかなりうまくできたと思います。ただ、リモコンがきかないのと、長いコードが無かったので、会場の真ん中に立って発表するはめになりましたが、それはそれで面白い経験で、ともあれ発表してなかなか楽しい経験でした。会場では質問がなかなか無いようですが、わたくしのは二番目の講演も含めて結構質問もありました。韓国ではリーダーは相当数出ているようですが、その次の学会などで鋭い質問の出来る層はまだ無いのでしょう。
わたくしの発表時の紹介をしてくれたN先生は大変おもしろい方で、韓国の女性リーダーのトップを見た感じでした。昼飯時のお話しもこの人だから言えるセリフがどんどん出てきて感心しました。彼女との会話は本当に有意義でした。
なるほど、韓国はどんどん変わる、ということを実感しました。わたくしも、色々こまかい質問しました。たとえば電源プラグが220Vのヨーロッパ大陸型なのは何故か、と聞くとこれは同席していた人達がすぐ、エネルギー対策つまり220Vのほうが節約できると返事がありました。お米は一日何回食べるのかと聞くと、最低2回、わりあい3回という人達が多くて吃驚しました。日本に長く留学したかたが、日本人は麺類が好きだからともいってましたが、細かいところで違うところが沢山あるようです。たしかに飛行機で空から見ても、水田が多かったでした。
午後の酵母のゲノムセッションは、わたくしと英国からきたHさんとあと韓国研究者が3人しゃべりました。うちひとりのHさんが今回のお世話をしてくれたもうひとりの方です。レベルの高い内容でたぶんそのうち、ロックフェラー大にいるNさんとの共同で優れた論文がでるでしょう。このセッションが終わった後で、関係者みんなで食事に行きました。戻ってきた妻も同伴のかたがたに大変世話になって、ソウル市内を色々見物出来たようです。表情をみればすぐ非常に満足していた様子が分かります。
伝統レストランでは食事が終わった頃に、古典音楽と踊りがあってとてもよかったです。やはり何でも現地で見たり聞かなければ本当の価値は分からないものと確認しました。どのような意味のある踊りかと同席していた方に聞くと、内面からでてくる悲しみという返事でした。店の名は「草の匂」という物で、本来は菜食者のためのものでしたが、それでは立ちゆかないので肉も魚もでるのだそうです。韓国の持っている優雅な面を知った感じでした。
ソウルからは2時間、Nさんと車で同席していろいろ四方山話をしました。二年前には自宅に来てもらって、坂本に一泊、比良山麓に一泊してもらいましたが、それ以来ゆっくりしゃべれた感じでした。バイオテクノロジーB社の社長さんに道中はずっと運転してもらったのは、わたくしが車に乗り込んだからが理由でそれはたいへ恐縮でしたが。

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