最終日の前日

きょう午前中は、ポスターセッションがなくて、自由時間です。多くの人たちは、近辺の観光や有名なヨシュアツリーとかを見に出かけて行きましたが、わたくしは、今晩にある自分の発表の準備に使いました。こういう会のいい点は、平素研究室にいるときはいくつかのプロジェクトを進めている関係で考えがあちこち飛びやすいのですが、さすがに発表と言うことになるので、その点に集中して深く考えるからです。おかげで、ずいぶんためになりました。
特に今回はいまはカナダのモントリオールに移った、AVさんと詳しく話す機会を持てました。おかげで知識量が増えました。確実な知識なので安心して考えを組み立てら得ます。論文を読むのではなかなか短時間で最近までの結果を頭に入れるのは至難のことですから、ほんとに有意義だし、助かります。それと同時に、AVさんが研究人脈的にわりあい近いところに居たということもよく分かりました。つまり彼の昔の先生がわたくしがよく知ってる人だったりするので、研究の世界も狭いものです。

今日の発表で、話してるうちに、一つ重要な事に気がつきました。やはりやらねばならぬ実験を思いつくのは、発表の真っ最中であることが多いものです。
きょうの夜のセッションは、7時から始まって、7人しゃべって、10時過ぎに終わりました。時間を長く延長してしゃべる人もいないので、あまり疲れません。座長は、シアトルの研究所におられるSBさんで若く、とても優秀な人です。
明日、午前中いっぱいで、この会も終わりになります。ありふれた言葉ですが、とても勉強になっています。
12時になったので、部屋に戻りましたが、まだまだ沢山バーにいましたから、やはり解放感があるのですね。

米国ではいま研究費が極めて厳しいと聞いてます。がん関係の研究費は特に競争が厳しくて、10%しか通らないそうです。それで、このような立派な人がと驚くような落選があると聞いてます。日本はそれに比べるとかなりましです。
環境が緩くなるとどうしても、研究者も研究を進めるうえで、厳しさが足りなくと思うのです。
昨日の夜は日本人の若い参加者で、ラボ主宰者にはまだなってない人達4人としゃべりましたが、つい辛口の事を言ってしまったのも、日本の環境の緩さと、「コネ社会」の継続性が頭にあったものでした。励ましととってくれるといいのですが。

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