ポスドクの後

きょうは、昼頃にスコットランドでポスドクをしているTさんが来訪予定で、夕方にセミナーをされます。使っている生き物はちがうものの、わたくしたちと似た興味で研究をされており、ラボの若い人達とも研究の話しをしてもらいます。
まもなく帰国したいとかのことで、昼食時に新しくラボをもつならどういう心構えが必要かと言うことで、個人ではどうにもならないことは郷に入っては郷に従えで、自分の才覚でどうにかなることは目一杯自分を出す、ことでしょうと申し上げました。研究計画のよさで応募した職に決まるようなケースは滅多にありません。
実績で決まるケースが多いのですが、海外ポスドクの実績はかなりひどく割引されますので、海外での仕事をそのまま続けて職を得られるケースはたいてい強力なコネがある場合が多いです。
じゃあ海外からの帰国組はどうなるのかというと、ラボヘッドなら掛け値なしで評価されるでしょう、そこに到ってないケースはとりあえず帰国して人物的力量も含めて自らを広告する以外にないのでしょう。これが多くのケースを見たことから得られる、経験的事実です。もちろん運のよい人は、ラボヘッドになっていくのでしょうが。でも苦労するので、いちど日本的な仕組みに慣れるまで、ヘッドにならないほうが得かもしれません。
Tさんのセミナーはなかなか見事なものでおもしろいし、感心しました。

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