人の悩みは聞いてみないと分からないもの

きょうは、ラボに昼頃まで働いてから、沖縄へ向かいます。そのあと、東京経由で帰るので、家に戻るのは金曜日になります。
朝トイレに入るときに、山口瞳の特集本が目にとまったので、つい持っていってしばらく読んでしまいまいた。2003年刊行とあるから、比較的最近買ったはずです。でも、記憶にありませんが。
山口瞳の息子さんと嵐山氏が対談しているなかで、エッセーに書かれる対象の家族の苦しみというか怒りというかつらさが出てきたので、ドキリとしました。嵐山氏は、家族のことを一行書いたら、何十年も恨まれるのでまったく書いてないそうです。
山口瞳の息子さんも奥さんも苦しみながらも、協力して何十年もやって来たのだということがあり、規模はまったく小さいものの、このブログに時たま、家族のことをわたくしは遠慮しつつすこしずつ書いてるのですが、あまり気にしてないようだけれども本当はどうなのだろうと、こわいけれどもそのうち聞いてみなくてはいけないと思った次第です。
そういえば、この夏に米国で車でわたくしをロスまで連れていってくれた、Kさんはブログを持っているのですが、奥さんのことは決して書かないそうです。と言うか、書けないのだそうです。
この対談で、笑ってしまったのは、火宅の人の壇一雄氏が、色んな行状はあるにせよ、奥さんがお米の入っていた袋でパンツを作ったくだりを書いたのを、他のことはおいても、それがいちばん怒らせていたというエピソードです。
親しみを込めて書いたつもりでも、親しい人が怒り出すのはあるようです。わたくしも、ラボ内であった色んな発見のストリーを書かなくなったのも、どうも怒る人たちが多いことに気がついたからです。難しいものです。

このあいだ聞いた話しですが、会社にいて、優れた研究業績が上がったとして、いわゆる国の競争的研究資金をもらったとしても、周囲はかならずしも歓迎しないものらしいです。つまり、そんなことやって、会社のためになるのか、企業の利益になにかなるのか、そんな意見が強いものらしいです。役に立ったとして、それでそれを企業のカネでないものでやったとしてどうなのだと、こういうことになるらしいです。
人の悩みは聞いてみないと分からないものです。

タイトルとURLをコピーしました