あるある大事典の関係者が解任などで処分され、また番組は打ち切りだそうです。
これでほとぼりが冷めるまで低姿勢でいくというのが、関西テレビの方針のようです。
重いとみるか軽いとみるか、意見は分かれるのでしょうが、わたくしはこういう自らを律するという点で、テレビ局はまったく信用してないので、すべてが茶番劇だとおもっています。
情報操作という点では、きわめて重い罪でしょうが、NHKも含めてすべてのテレビ局が「大げさ、過剰報道」という点ではいまや横並びでやってることですから、そこから逸脱してる度合いが激しいだけで、しょせん信用のできない組織、人たちの内部でのできごとでしょう。世論が断罪すべきですが、そのひとたちが納豆買いに走るわけなので、いまの日本の世相の「知識にたいする軽さ」を単に示しているだけでしょう。
この番組は「生活情報番組」と分類されるのだそうです。特に体内の「栄養素」にうんちくを傾けてきたようです。でも本当にそれだけでしょうか。
商業的には非常に成功していたようで、翌日にはかなり大量の納豆がうれるだろうという予測というかファックス情報が業界筋から各スーパーに出まわっていたのだそうです。
いかに消費者を誘導、操作するかそのあたりも番組の意図として見えてきます。業界と番組関係者のあいだに金銭授受のようなものがあってもまったくおかしくない構図になっていると見ました。
しかし、番組をみていませんが、よほど迫真の捏造だったのでしょう、これだけの人々が納豆の特別な食べ方を本当に効果があると思いこんでスーパー食料品の棚に走っていったわけですから。
わたくしがおどろいたのは、番組編成局長あたりが堂々と専門家はだしの文章で、番組の趣旨を公表しているのです。わたくしなどがみたら、専門家でもない医師でもない人間がよくぞこんな権威的な文章をかけるものだと、驚きました。
たぶん番組担当者にはひとりも博士号をもつような人物はいないのでしょう。
本来は2,3人は内部で専門知識に対応できる人間がいなくてはいけないのではないか。
わたくしも、かつてこういう類の番組の担当者から電話取材をされたことがありますが、担当者のあまりの無知さに途中で電話を切らせてもらったことがあります。
こういう番組をまったくの素人集団が放映するということじたいをやめさせるのがたぶんいちばん大切なのでしょう。
いまのテレビ局が博士号を所持するような人間を何人くらい雇用しているか、このさい内閣府か総務省あたりが調査すると、「知識にたいするいい加減な態度」をなぜテレビ局がとるのか、その理由が見えてくるとおもいます。
番組全体を学術的にも倫理的にも監視するひとたちが、テレビ局内部に必要でしょう。