キリギリスとアリ的な生活、安直な予測

朝起きたら雪が降っていました。毎年3月には1,2回ドカ雪が降るのがこの比良の辺りなのですが、今年はまったくないとおもっていたらやはりすこしですが降りました。寒気もなかなか強いものでした。しかし、道路(地道)は積もってない程度ですからたいしたことはありません。

論文のケリが一つついたのがあるので、次の順番にあたるN君と話しを始めました。彼は論文になる程度のデータをもう十分にもっています。いま書いているのは沖縄のほうのなので、並行してやることになります。沖縄のほうも、原稿自体はまだまだですが、考えたりする段階はだいたい峠を越えたのでN君のがいいタイミングになっています。出町柳の駅前まであるいて昼飯を一緒に食べながら、あしたからの作業というか段取りのタイミングを話しました。去年は博士の学位をとったのが4人いましたが、ことしもそれくらいの数の人達にとってもらいたいものです。そのためには夏休みまでには作業の大半をやっておかなくてはいけません。
しかし、ことしは6月にデンマークとフィンランド、7月にはオーストラリアでの国際会議がありますので、さらにそのうえに引っ越しがありますので、5月末までにかなりの部分を達成しておかないと、つらいスケジュールになりそうなので、いまのこの時点での準備が必須なのです。
研究自体は、かなり刹那的な、一瞬の輝きのあるアイデアでグンと進んだり、新規なテーマが生まれるものなのですが、論文を書くのは完全に労働の積み重ねです。
一晩で書き上げるなどは、素材が全部揃ってたらばあり得ますが、通常は汗をしぼりながらえいえいと積み重ねつつやっていく非常に辛気くさいものです。面白い書きたくなるような論文ばかりなら最高ですが、実際には書きたくない論文が過半数です。ぶっちゃけた話しですが。

ですから、わたくしはそのキリギリス的な一瞬のひらめきのために生活を賭けていく、研究の側面は大好きなのですが、現実には論文をかくアリ的な生活にいつもひたされているのが、このとしになっても非常に辛いなあと、しばしば思うのです。でも、まあアリ的な生活のおかげで研究費を稼いで、一族郎党が生存し続けてることは間違いありません。
でもわたくしは、自分が死んだときに、柳田さんはほんとうはキリギリス的な研究者だったのだと、よく分かった人にいってもらいたいと、真実おもっています。でも、願望だけのことでしょう。

安倍内閣の様子はおかしいと思います。松岡とか久野とか伊吹とか全然あわない感じの閣僚がかんばしくない話題を作り続けて、そのうえおよそ縁もゆかりもなさそうな中川幹事長がまるで100年の知己のようなことを言ってるのですね。ちぐはぐ感は相当なものです。
そういえば、安倍首相の祖父の岸信介氏は、「妖怪」というあだ名だったような気がします。
本人もしくはその周辺に変な人達が集まる傾向があるのでしょうか。
祖父は教育問題が好きで教師の勤務評定をすべしという法案をだして、日教組の大規模の勤評闘争をひきおこしたものでした。それに警察官の待遇でしたか勤務形態でしたが、警職法とかこれもずいぶん騒がれた様な記憶がありました。もちろん最後は、わたくしが大学に入った年にあった、60年安保条約で、大騒動が起きて、辞職されました。しかも暗殺されかかって、重傷まで負ったものでした。しかし、引退後も「妖怪」として健在ぶりを発揮したことを想起すると、安倍首相もおもいのほかしぶとく立ち回って、内政は実質のある法案をかなり通す可能性があるが、最後は外交問題で争いに巻き込まれ職を失うという、安直な仮説がうまれてきます。
拉致問題や従軍慰安婦問題のどちらをとっても、一歩あやまると国内国外ともに困難な状況が生まれかねません。こういう問題で、もたもたしているあいだに、はるかにヘビーな問題で対外関係で閣僚が大失言して進退窮まるというのが、これも安直な予測ですが、ありそうな気がします。でも祖父は3年それでも首相の座にいたのですから、やはりしぶとくやっていこう、投げ出すようなことは決してないように、最後まで振る舞うと安直に予測します。

タイトルとURLをコピーしました