午前ラボに寄って、それから大阪まで、研究倫理関係の会合に出かけました。
約4時間、みっちり話し合いがありました。
できるだけ未来志向というか、よりよい研究社会を実現するため、という大義名分なのですが、もちろん具体的なはなしとなればなかなか大変なことです。
朝ラボで、最近のなかなかすごいというか素晴らしいデータを見せてもらいました。
おもわずこれで研究費も安泰だな、などと余計なひと言が出てしまいました。
研究費の屋台骨を支えるデータがないと、研究室経営はガス欠状態になりますので、経営者としてはおりおりにタンクにそういうデータがあることを確認するというか、生みだすべく最大の努力が必要なのです。そういう意味ではたいへん気分がよくなるニュースでした。
選挙の地方選の結果ですが、ほとんどというか、まったく関心を持つことが出来ません。民主党と自民党の対立軸と言っても、なにも見えないのではないでしょうか。
そもそも民主党はいまだに労働組合のリーダーなどを選挙戦に出してるようですが、それがもっとも魅力のないことの原因のひとつです。いまの日本の労働組合の大半は正規の雇用者の互助組織なので、格差是正などといってもそらぞらしく聞こえるだけです。
沖縄の参議院補選ですが、予想通りの結果でした。民主党は沖縄県民の心の中に十分入っていけてない感じです。入ってれば楽に勝てるはずなのです。福島や岩手県では民主党が強いようですが、これは格差是正のスローガンに乗せられているというか、自民党がひどいから相対的に民主党が勝てるという構図のように見えます。
やはりフランスの大統領選のほうが興味がわきます。中道でなく、また「極右」でもない、右派と左派の対立というのは、懐かしい構図のようです。これから、5月まで二人の候補者の意見はより多くの支持者獲得のために微妙に変わるのでしょうか。
家に着いて、メールを見ましたら、秘書のSさんからインドから来ているR君の学術振興会の博士研究員応募への受け入れ研究者にはわたくしはなれないそうなので、対応をお願いします、との連絡がありました。
つまりわたくしは常勤研究者でないので、日雇い研究者なので、学術振興会は認めてくれないようです。学生の申請の時は、わたくしも前もって駄目というのは分かっていたので、別の先生に肩代わりをお願いしたのですが、ポスドクも駄目とはうっかりしていました。
これこそが、「研究者社会における格差」です。
政策的にずっと進歩的な、科学技術振興機構ではそういう扱いはさすがにしないでしょうが、やはり学術振興会は石頭なんでしょう。しかし、たしかに理屈はあって、わたくしは来年京大からクビになる可能性があるのです。ですから、そこを盾にとられれば反論のしようがありません。
しかし、科学技術振興機構はそういうわたくしに5年間の大型研究経費をだすことを保証しているのですが、その保証は学術振興会にとってなんんらの意味もないのでしょう。こういうときは京大特任教授などという肩書きがいかに無意味かを思い知らされます。R君にはあした説明しなければなりません。それに推薦書もずいぶん長いのをかいたのに全部無駄となりました。