N君の論文も投稿段階まできました。なんとなくだんだん良くなってきた感があるので気持ちよく第一段階終われました。
朝青龍問題、これでいいんですかね。事の進展によって、お医者さんの信用がだんだん落ちてきているのをこれに関わるお医者さんはわかってるのでしょうか。最初に怪我の診断書を出したお医者さんはどこのだれですかね。その怪我の診断書で巡業をさぼって、モンゴルまでいって、サッカーをものすごく楽しそうにやってる画像が出てきたのがそもそもの発端でしょう。その怪我診断で重症としたお医者さんはよもやいま登場している数人のお医者さんの一人ではないのでしょうね。医者の診断なるもの、この怪我の診断をしたひとがいま出てきて、弁明できるのでしょうか。新聞によると、精神状態はますます悪くなっているという、医師の診断なのだそうです。しゃきっとした説明のできる、医者が出てくるのは無理でしょうか。
米国ブッシュ大統領の演説の中で、日本のようにイラクも伝統をたもちながらすばらしい民主主義国家に将来なるかもしれない、だからもっと駐留をイラクで続ける、ということをいいまして、これが色々反響があるようです。わたくしも演説そのものをテレビニュースで1分ほどみましたが、トーンはいまの日本の民主主義礼賛であり、過去の日本は民主主義とはかけはなれていた、という部分はそう目くじらをたてることもない、とおもったものです。なぜなら、米国の多くの知識人はいまの日本にもたいへん否定的で、ニューヨークタイムスなどは日本についてはとりあえず否定的な記事をつくるべく日夜努力しているという印象をもっています。
ともあれ大統領はまったく悪気はなく、いまの日本を賞めているのですから、日本にとってはありがたいこと、と思ってもいいのではないでしょうか。大統領は歴史家でなく、米国庶民のかんがえに近いところでものをいってるのでしょう。次の米国の民主党大統領が中国礼賛、日本無視になってはじめてそのありがたさは理解されるでしょう。
とはいえ、米国人のもっている、米国のおかげでいまの日本の民主主義があるのだと、いわれると反撥する人も多いでしょう。でも日本の戦後のマスコミのほとんど、現在においても左翼系マスコミはすべて、戦後民主主義においてはじめて日本はまともな民主主義をかちえたというでしょう。もちろんそれは米国のおかげといわれても、戦後民主主義信奉者は反論できないでしょう。
戦後民主主義を礼賛し、現在の憲法を礼賛するひとたちは基本的にブッシュ大統領の日本についての前段の見方とそれほどはかわらないでしょう。
いっぽうで、パールハーバーの攻撃と9月11日のテロとはよく似ていると、米国人がいいだしてもしかたない面はあるでしょう。あの真珠湾攻撃のせいで米国の戦意はむちゃくちゃたかまったのですから。
米国大統領の見方に不満があるとすればどういうか、大正デモクラシーをいうのでしょうか、たしかに吉野作造あたりを指導者とする民本主義の高まりは非常にありましたが、天皇制というか君主制と真っ向から対立しようとすれば、当時は社会主義や共産主義にいってしまうわけですから、世界の人にわかりやすく、大正デモクラシー当時の日本の「民主主義」を伝えるのは困難でしょう。わたくしなどは、民主主義のかんがえはかなり導入されても、制度としては天皇君主制のもとほとんど効果はなかったといわざるをえないと思います。
しかし、男子には普通選挙があったので、いわゆる立憲君主制はまちがいなくある程度機能していたのは間違いありません。
女性の参政権は大戦終了以降ですが、スイスなどは女性の参政権が完全に認められたのは1970年だし、フランスも日本とほぼおなじですから、そのあたりでは日本が非常に遅れていたわけではないでしょう。
ともあれ、ついこの間まで、民主主義よりも社会主義や共産主義のほうがいいのだと、主張していた人が沢山いたのですから、このもんだいで、昔の日本が政治制度でなにもそう卑下することもないし、民主主義を唯一無上の制度と思う必要はないでしょう。
日本は、軍国主義と極端な天皇至上性に向かったのが悪かったので、民主主義でなければ駄目、ということは全くないはずです。
ちょっと時間がなくなってここでやめますが、ブッシュ大統領のいってることのなかに、米国人が日本を見る目の相当多くがふくまれていることと、とりあえず現状の日本にたいしては大変ポジティブなわけ(女性が防衛大臣になったことも含めて)ですから、反論するのなら、注意深くする必要がありますし、またいってることを詳しく検証すると、日本がこれからどのように国家の自画像を過去にわたって、世界に提示していくか、参考になることが沢山あるとおもいます。