失われた環、収穫直後のピーナッツ、筑波大学の山海教授

今回のギリシアの旅行で、イスラエル、トルコとつながっていく文化圏の基になる空気を吸うことができました。エジプトに行かねばならないのですが、でも現状では研究会でいくことはありえそうもないので、休暇をとっていかねばなりません。いまのところそれだけの時間的余裕がありません。それにインドに二回行ったことと、わずかながら北京で1週間過ごしたこととあわせてギリシアからインド、中国をへた文明の伝播について考える手がかりはもちました。インドとトルコ、ギリシアとトルコ、非常に近いものがあります。イスラエルには、文明そのものを考えるだけでなく、日本を考えるヒントが沢山ありました。しかしなにかが足りないのです。
失われた環(複数)が間違いなくあります。
エジプトかもしれません。ダマスカス、アンマン、それにペルシアのイランもそうでしょうか。サマルカンドあたりの中央アジアかアフガニスタンかもしれません。しかしどうも一番いかねばならないのはチベットのような気もします。中国にはもちろんいきたいのですがオリンピックの喧噪がおわってからでも充分まにあうし、中国のどこにいくのがいいのか、みずから考えて決めなければいけません。
日本を理解しようとするためには、外国にでて考えるのがわたくしの場合には一番いい方法のようです。

昼過ぎに比良のほうに来ました。
たくさん収穫があって、晩飯の材料はほとんどすべて畑のほうからのもので充分でした。いつのまにか色んなものができていました。大量のしかく豆と少量のピーナツ、それに種不明の豆も収穫して引き抜きました。地面から収穫した直後のピーナッツすごくおいしいものです。クリもネットの中のは確かに全部収穫できました。あしたはクリごはんでも食べさせてもらえるでしょう。
このあいだまとめて買った富山県にあるオーストラリアとニュージーランドのワイン専門店からのShirazはなかなかよいものでした。教えてくれたKさんに感謝。

この2週間、テレビも新聞も見ない生活でした。ネットでちらちらとニュースを見るだけでしたが、特にこの間のニュースはたいしたものがないようでした。朝日のネット記事は見にくいので読売のを見ることが多いです。最近、産経と毎日のネット記事のスタイルがかなり変わりました。産経はマイクロソフトと提携して、毎日は自前ですか。しかし、どれもネットの新聞記事は見づらいし、朝日のようにアスパラクラブとかわけのわからないことを始めてからはなるべく見ないようにしています。

あさ久しぶりにみた新聞のほうの朝日の付録のようなものにあった筑波大学の山海 嘉之教授のロボットスーツの記事は非常に面白かった。いま日本が一番必要としている科学者の一人なことは間違いありません。研究内容も意図も本当にすばらしい。
子供の頃にアシモフの小説私はロボット」に衝撃をうけ、石森章太郎のロボット漫画に夢中になったというエピソードもいいし、いま現につくりつつあるHALというロボットの介護における価値がリアルに迫ってきて、日本中がこの人を応援していいのではないか、とさえおもいました。
個人的にはわたくしは山海教授が研究者になるためには、とても退屈な期間をへて、とりあえずどこかから博士の学位をとりさえすれば後はどこでもやっていけるのだと、理解するというくだりと、会社を作るための契約書の意味がまったく分からなかったのが、ある時コンピュータソフトみたいなものだと理解してからは他人にも教えられるようになった、というくだりが非常に気に入りました。学位をとってからはすべての学会を退会したということを併せて、この山海教授こそが、今の現代日本の科学技術においてもっとも望まれる人物の一人であることは疑う余地がないとまでおもってしまいました。

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