40才くらいの頃をおもいだす、関西空港をだいなしにする官のひとたち

昨日はシンガポール大学の医学部でセミナーをしました。
陳君と田矢さんに紹介をしてもらいました。
グルコースの話に絞ってやりました。聴衆の反応は悪くなかったです。主任の先生にも賞めてもらいました。
それからMBさんのおられる研究所にでかけそのあと田矢さんの研究所にも訪問しました。
よるは水辺のほとりでたいへんおいしく晩飯を食べさせてもらいました。
新しいプロジェクトのセミナーなどをした後の気持はわたくしの40才くらいの頃の気分を思いだしたりします。ファージの分野をやめたあと、数年経ってやっと染色体の仕事がまとまりだして海外にでかけて発表してどういう人たちが強い関心をもつか推しはかるような旅をよくしたものでした。セールスエンジニアとか行商の旅とどこかにているのでしょうか。

ながい二週間の旅行も今朝で終わって、自宅に戻り軽く昼飯をたべてからラボに向かいます。
眠たいことこのうえないです。

到着の関空でよく思うこと、それにきょう経験したことなどを書き留めておきましょう。
民間空港としての関空は民間部門は世界最高クラスですが、それを台無しにしているのが、そこに巣くう官のひとたちなのでしょう。
まず防疫ですが、関空で到着エリアについて、最初にここを通過するのですが、ポスターのような紙を大量に乱雑にべたべた張りめぐらして、それだけでもこの空間を一秒でも早く通過したいのですが、すぐに通れないように直角に狭いところを鉄枠にして通らざるをえないようにしています。荷物や人がぶつかって塗料がはげているのがいつも気になります。そこの「番台」のところに、大型マスクで顔を隠して普通の(怖い)顔で全乗客を見て(にらんで)いる係官たちがにいつも何人かいます。
日本に到着して最初に、この愛想無しの、おどかされるようで、かつ汚くて通りにくい空間を通らざるをえない旅行者の気分がいいはずがありません。まったく笑顔のない官のひとたち、これも日本の最初の印象を良くはしないでしょう。
パスポートコントロールの係官は笑顔はまったくないものの、いまはわりあい感じがいいし、一生懸命やっている人たちが多いようです。挨拶をすると挨拶をかえしてくれます。たぶん臨時雇用の派遣の人なのでしょう。正規の雇用だった過去ではもっとひどく仏頂面ばかりでしたから。ここに最近とんでもない奇声を発して外国人はここ、日本人はここ、と怒鳴る係官が一人フロアーに立つようになりました。なっとうー、とうふーという類の抑揚をつけた叫び声ですが、英語は何を言っているのかまったく分かりません。長い列を待っていると、うるさくてやりきれない気持になります。このパスポートコントロールの空間の雰囲気は乗客をむりやり「ひつじ」にさせる雰囲気があります。きつめになっている米国の真似でしょうが、いい真似であるはずがありません。米国大好きの中国の空港はもっと雑ぱくで無秩序な感がありました。
それから荷物を受け取る回転台に行くのですが、今朝のばあい、ランプが点滅してこれがぐるぐる回り出してからなかなかでてきません。シンガポール便だからかと思い、イライラして待っていました。とうとう10分近く空虚にベルト台がまわったあげく、荷物が出てきました。こんなことは最近経験がありません。
案の定、おおきな犬を連れた無愛想な顔をした男係官がゴムカーテンをのけてでてきました。この麻薬係官が荷物を出すのを10分ストップしていたのに違いありません。この連中時折でてきますが、たいてい愛想無しです。犬にはしょっちゅう語りかけ、乗客は完全に石ころ扱いです。犬公方も顔負けの傍若無人ぶりです。平気でこうやって荷物を出すのを止めているのですから、犬が大嫌いな人間がいることなど頭の片隅にもないのでしょう。犬にかける大声の指示と共にぐるぐるしつこく歩き回ります。この麻薬係官のせい(たぶん)で電車が一台分30分遅れたので、腹がが立ちました。
最後に税関があります。ここのひとたちは表情が全般的に鋭すぎます。人を鋭く一瞥するときの表情が良くない。慇懃に犯罪者を捜し出そうとする態度が露骨できらいな空間です。最近は黄色の紙にいろいろ書いて提出するのが義務づけられています。そのうえすんなりとおされることはまったくなくひと言二言会話が行われます。欧米の空港では、なにもいわれずにそのまま通過するのがほとんどです。
この通関エリア、ただのいちどもいい感じを持ったことはありません。ただ、荷物をあけて検査されたことはありません。次男はかならず検査されるといっていました。温厚そうな若者なのですが。今日のわたくしの場合の会話は以下の通りです。かれらは黄色の紙を見ていますからどの便で帰国したことは知っています。
お仕事ですか。
はい
どこからお帰りですか。
シンガポールです

それから、2秒ほどの沈黙がありました。それから、どうぞ、という言葉でパスポートが返却されました。パスポートを客から取り上げて、返すところが日本のやりかたの特徴です。よろしい、おまえさん、関所をとおしてやるぞ、という態度がありありです。
ながながと書きましたが、関空にかぎらず日本の国際空港はどこもこんな官の悪い感じなのでしょう。中央から地方とか言われていますから、この部分を地方にまかせた方がいいのでしょう。そうすれば一番感じのいい官がどこか比較可能になるでしょう。
外国から来た人は、国内居住者を含めてここで指紋、写真をとられますから、一段と感じが悪いでしょう。
おなじようなことをやっているアンチテロの米国も空港はほんとに感じが悪いので、わたくしも極力米国にいく機会を減らしています。同じようなことが日本にくる外国人にも当てはまるでしょう。

タイトルとURLをコピーしました