百万遍のオフィスでほぼ一日すごしました。Zに昼飯を食べにいっただけです。明後日の講演準備もありますし、打ち合わせもありました。
沖縄では25度の気温だということですが、こちらはそれより20度は低いのでしょう。でもあまり感じません。年のせいでしょう。年取っての鈍感さはけっこういいものです。
東アジアの海洋史、自分があまりに無知で困っていましたがきょう寄った古本屋がそういう関係の本をどっさり書架に持っているのに気がつき驚きました。
三冊買いました。全部斜め読みすれば、わたくしのこのことについての教養は飛躍的に豊かになるでしょう。
この古本屋は界隈でわたくしのもっとも好む上品な店です。
本も売り場に座る女性も(誤解のないようにいえば、年齢はかなりうえで、ただただ存在を感じないくらいの静かさという点です)。
置いてある本も、実に趣味が良くて、だれか京都の最高クラスのインテリが亡くなられてどっさり本人の本がでてきたのではないか、と思いたくなるような、いい趣味の本が沢山あるのです。ただわたくしには、とうてい無理という本も多いのですが。
お金を払いながら、目の前にある小さなサボテンの鉢をみるとどれもつぼみがついていません。
それで、小さな声でサボテンに水をあげていませんか?と聞きました。ええ、という返事。それで花を咲かせるのなら、水は心を鬼にして秋の彼岸から次の彼岸でも(ほとんど)あげないことという、サボテンについてわたくしの知っている唯一のことを伝えました。
ちょっとお節介、失礼だったかな。
そうですか、と困ったような顔で微笑んでおられました。