12月31日、朝日新聞の3つの記事、高校生達に

大晦日となりました。
次男が北海道からやって来ました。こっちのほうが寒いとか。北海道出身の皆さんそういうのですが、どうも風の強さとも関係があるらしい。体感的な寒さがどうも違うらしい。きょう夜は移動しまして、年越しそばをたべることになります。義母が亡くなりましたので、年賀状はださずでしたが、新年になってから、寒中見舞い状を出す予定です。

きのうA君の論文をアクセプトしましたという通知。ものすごく早い。こういう優れた論文は出来るだけ早く公表することに意義があるとのご意見。ありがたいことです。さっそく彼にメールで連絡しましたが、静岡県の家に戻ったのでしょう。返事ありません。しばらくは、レビューにまわって返事が来ないと思っていたのでしょう。かれはわたくしのブログは読んでないようなので、新春になってから知って、学位請求論文の準備などで大忙しでしょう。
そういえば、今年の研究室、原著論文がこういうインプレスのは除いて、たしか6報のはずです。うち、ふたつは、世間的にもかなりインパクトがあったと思っています。いわゆる御三家には出ませんでしたが。12月号にでたKT君の論文はきのう別な論文を調べて気がついたのですが、過去1か月のあいだにダウンロードされた回数がこの雑誌(Developmental Cell)の堂々2位とかでした。かれも知らないようなので、このブログを見れば喜ぶでしょう。
引用回数が多いことが研究者の勲章とか言う人もいますが、同じ研究分野でなければ論文は読んでも引用しません。すごい面白いと思った異分野の人が人達がいてもカウントされません。それで、その論文を読むために論文ファイルをダウンロードした回数も一つの寄与の基準になっています。しかし、これは雑誌によってはまったく公表しませんので、分からない事が多いのですが。この雑誌は一種の人気投票みたいにして、ダウンロード数を公表して、世のトレンド(流行)をしめしているのです。
わたくしはそういうことは重要とはおもませんが、でも無視もしません。世の流行を知りたいときにはそういうのを知って、世の変化を感じたいと思っています。潮流を感じるとか、そういう言葉は嫌いではありません。
EFさんはこのKT君の論文の解析がここまでやるのは、ちょっとわれわれのところしかないのでは、と賞めてくれました。そういえば英国のIHさんもまったくおなじことをFY君の論文についてもいってくれました。

今朝の朝日朝刊、3つの記事を読みました。
わたくしのあまり好きでない、夕刊の素粒子欄を5年間書いた人が割合長めの述懐エッセー。
途中でいやになって読むのをやめました。ひとことで、くだらないというか、なにも感じないエッセーでした。やはりなにか真の魂が所持してなければ、こういうものは駄目です。
二番目のは、通称モギケンとかいわれる茂木氏のご意見でした。テレビで一度みただけですが、ダラッとした印象でした。
なるほどたいへん聡明なかたらしい。もっともと思う意見も多いのですが、目を開くようなご意見はなにもないと、結論しました。こういう人が今の論壇(そんなものがまだ残ってるとも思えないのですが)のメンバーなのか、それともマスコミで有力な意見をいえる方なのでしょうかね。つまらないですね。

三番目のは、山中伸弥さんのインタビューです。なんか一日おきに山中さんと賞めてるようで気がひけるのですが、これらふたつの後に読んだので、読後感のあまりの違いに驚きます。
なんとさわやか、言うべきことはいって、率直にやるべきこと、やりたいことを述べています。
いま日本中の前途有為な高校生のなかで、山中さんのこういうインタビューを読んで、自分もこのようなふうにやってみたい、と自分の将来と重ねている人達がいるでしょう。山中さんお一人の仕事で、日本の医学や生命科学の基盤が大きく異なり得ることを感じます。彼は、神戸大の医学部で、大阪市大で博士号を取ったとありますように、別に東大理三や京大、阪大の医学部に行く必要が全くないことも彼が自ら示してくれました。真のすごい仕事は奈良先端大の大学院生達とやったはずです。このような事実もぜひわかい高校生達に知って欲しいものです。

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